第23回広域避難者支援ミーティングin東京

❖開催概要

日 時:2022年10月19日(水)10時00分~12時15分

場 所:飯田橋セントラルプラザおよびオンライン(Zoom)

主 催:広域避難者支援連絡会in東京

参加者数:43団体63名(会場20名、オンライン43名)

第23回 報告書
【報告書】第23回広域避難者支援ミーティングin東京.pdf
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  • 2020年から続くコロナ禍の影響で、避難者同士の交流の機会、また、避難者と支援者の交流の場が減っています。少しずつ交流会などが再開してきてはいますが、市民が関われる場や機会は十分ではありません。
  • そこで、今回のミーティングでは、孤立化防止事業、復興支援事業など戸別訪問を行っている取組みの報告を聞き、市民として何ができるのか、今後の支援活動のあり方、また、当事者団体との連携・協働について考える機会としたいとしました。

❖内容

開会の挨拶

広域避難者支援連絡会in東京

 東京足湯プロジェクト 金子和巨さん

プログラム1 広域避難者支援に関する話題提供

各都県からの避難者支援に関する現状や制度についてお話しいただきました。

福島県 企画調整部 避難地域復興局 避難者支援課 奥山昂平 氏

宮城県 復興・危機管理部 復興支援・伝承課 大泉匡哉 氏

岩手県 復興防災部 復興くらし再建課 今井晴美 氏

東京都 総務局復興支援対策部 都内避難者支援課 須賀賢太郎 氏

プログラム2 ディスカッション「避難者への戸別訪問の取組みについて」

プログラム2では、戸別訪問を実施されている各団体から取組みの現状と課題をお話しいただきました。登壇者は、下記の通りです。

<登壇者>

 江東区社会福祉協議会 成海隆博 氏

 武蔵野市民社会福祉協議会 三藤和寛 氏

 福島県復興支援員 深草氏 今関氏

 浪江町復興支援員(浪江町社会福祉協議会)渡邊裕美 氏

<進行>

広域避難者支援連絡会in東京 福田信章

(東京災害ボランティアネットワーク)

 

 意見交換では、複雑化・個別化・多様化している避難者の事例についてお話を頂きました。震災から11年経つ中で退去期限が切れて、法的措置を取らないといけない方への対応の話がありました。訪問世帯とするかどうかの判断では、避難者から訪問が必要と言われなかった世帯でも、つながりが他にないなど気になる場合は、独自の判断で訪問対象にしているというお話もありました。

また「訪問」という形を取らなくても「近くに寄ったから」などという形で訪問して、気になる世帯の状況を把握するという工夫も共有されました。

後半は、支援の専門家ではないボランティアなどが避難者支援を行う可能性について議論を深めました。武蔵野市民社会福祉協議会の三藤さんからは「社協が関われるのは避難者の生活の中でのほんの一部。だから、いろんな立ち位置で関わってくれる人がいることが大事」という意見がありました。福島県復興支援員の深草さんからは「どうしても世帯単位でみがちだが、世帯の中でも一人ひとり考え方が違うこともある。一人ひとりに話ができるつながりがあることが大事」との発言がありました。

浪江町社会福祉協議会の渡邊さんからは「避難者から『近所のサロンにも住民票が浪江だから行けない。自分は避難民だからといううしろめたさもある』という声も聞くので、受け入れ先の住民がウェルカムの姿勢を示してくれるのはとても嬉しい」、江東区社会福祉協議会の成海さんからは「これまでも江東区社協はボランティアありきで一緒に取り組んできている。個別訪問、サロンも一緒に行ってきた。今は、困難ケースも多いが、例えば、家の清掃などボランティアの関わりが必要なケースも出てくる。専門性なくてもできる関わりがたくさんある」との発言がありました。

閉会の挨拶

広域避難者支援連絡会in東京代表

災害復興まちづくり支援機構 横山聡さん

※参加者の声(アンケートから抜粋)

◎印象に残ったことや参考になったこと

・自分が関われる人はわずかな人数だが、つながりを持てば人づてに聞きたい人の話を聞ける。いろんな立場の人が関わってくれるのが大切。

・「良き隣人」「明るく、たのしく、しつこく」シンプルで深く入る言葉と意味は、とても勇気がもらえた。

・東日本大震災から11年が経過し、支援のありようも変化している中、災害にとどまらず、社会的な課題も浮き彫りとなっており、改めて支援の必要性を感じつつも、「日常」がいかに大切か、隣人として、地域住民として、人としてごくごく自然な形でかかわることは案外難しいのかもしれないと思った。

・11年経過し、高齢化による健康課題の顕在化、家族構成の変化などにより、支援ニーズも変わってきている事を意識しながら、支援する側も変えていかなければならないことを改めて認識できた。

 

◎全体についての意見・感想

・あれから11年。自分も周りも徐々に高齢化していく状況。支援が多様化する状況。

いろいろな立ち位置の人がかかわることがこれから重要な支援なのだと再認識できた。

・老人ホームへ入りたいが、まだ故郷へ帰ることをあきらめていない、私たちはどのように支援したらいいのか。ご近所付き合いができない方、県人会などへ行きたいが行けない(体調、身体に出向くまで自信がない)方など、もう少し色々なケースを伺いたかった。

・支援機関同士の連携の必要性が話題になったので、今後ミーティングの場でも連携が生まれるような仕掛けができると良い。

❖主催

・広域避難者支援連絡会 in 東京

(荒川区社会福祉協議会/いたばし総合ボランティアセンター/AAR Japan 難民を助ける会/こどもプロジェクト/金光教首都圏災害ボランティア支援機構/災害復興まちづくり支援機構/こくみん共済coop<全労済>/中央労働金庫/東京足湯プロジェクト/東京災害ボランティアネットワーク/東京都生活協同組合連合会/東京ボランティア・市民活動センター/東京労働者福祉協議会/連合東京

【協力】

東京都社会福祉協議会 

❖問合せ

広域避難者支援連絡会in東京(事務局)東京ボランティア・市民活動センター

広域避難担当

TEL 03-3235-1171 FAX 03-3235-0050 メール kouikihinan@tvac.or.jp

 

 広域避難者支援連絡会in東京の平成26年度~30年度の事業につきましては、「タケダ・赤い羽根広域避難者支援プログラム」の助成を受けて実施させて頂きました。

ありがとうございました!

広域避難者支援連絡会in東京
事務局
(東京ボランティア・市民活動センター内)

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