日 時:平成29年2月1日(水)13時30分~16時30分
場 所:全水道会館 大会議室
主 催:広域避難者支援連絡会in東京
協 力:東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)/東京都社会福祉協議会
参加者数:55団体83名 うち、
当事者団体7団体8名、支援団体35団体57名、連絡会13団体18名
※本プログラムは、タケダ・赤い羽根広域避難者支援プログラムの助成を
受けて実施しました。
▼開会
○開会挨拶:広域避難者支援連絡会in東京
〔プログラム1〕支援団体からの事例報告
コーディネーター 広域避難者支援連絡会in東京 安藤
(災害復興まちづくり支援機構)
パネリスト 鷺宮都営住宅自治会 関根仁美 佐藤美菜
成増団地自治会 溝上加代子
東京文化交流親善コミュニティー 村川茂治
立川市社会福祉協議会 田中亮彦
荒川区社会福祉協議会 桜木弘子
○鷺宮都営住宅自治会
鷺宮都営住宅では避難者だからという特別な対応をしない。自治会費ももらって同じ団地の住民として関わってもらっている。畑も避難者と団地の人とで一緒に作っている(自治会長:関根さん)。自治会の子ども会の運営に積極的に関わっている。同じ団地の一住民として出来ることを頑張ってやっていきたい(避難者:佐藤さん)。
○成増団地自治会
団地の中にコスモス会という避難者のグループを作っている。グループは避難者のみだが、さまざまなイベントは地域住民と一緒に行っている。そうした中で、団地の中で避難者とのつながりを作ってきた。
○東京文化交流親善コミュニティー
避難者の人たちは、最初は信頼関係が作りにくかったが、話し始めると止まらない。また「もう大丈夫」と言った後に、「やっぱり」と相談してくることもある。「どんな支援が必要?」と聞くと「『こんにちは』と声かけてくれるだけでいいだよ。」と言われる。地域には色んな人や団体がいる。避難者の好きなことや興味のあることをつないでいくなかで、つながりを作っていきたい。
○立川市社会福祉協議会
避難者の孤立化防止事業を実施。戸別訪問を行っている。避難者の人たちが自分でつながっていけるよう相談にのったり、情報提供を行っている。地域の様々な団体とのつながりがあるので、できるだけ本人の希望にそって団体を紹介するなどのつなぎを行っている。
○荒川区社会福祉協議会
病気をきっかけに一人暮らしに不安が強くなった方。それまでは、サロン等の集まりを紹介しても積極的な意向は示さなかったが、ダメ元で様々な居場所を紹介したところ「行ってみる」とのこと。友達もたくさんできるようになった。それがきっかけで、この地域で住み続けたいとの希望を持つようになった。つながりを作るターニングポイントを見落とさないように。
〔プログラム2〕情報交換会
プログラム2では、「地域と避難者とのつながりづくりのアイデアを共有し、私たちができることを考える」を目的に、参加者がA~Jの10グループに分かれ、下記のお題をもとに話し合いを行いました。
①地域と避難者のつながり事例の共有(聞いたことがある事例やプログラム1の感想でもOK)
②自分や自分の団体では、どのようなことができるかの意見交換
◇意見交換で出た内容(キーワード)
○支援の申し出はありがたいが、本当に支援を必要としている人に届かない。交流や情報交換など、いま地域で行ってる支援を行政に働きかける動きにつなげたい。
○あいさつできる町づくり。訓練で避難者の話を聞く。好きなことでつながる、一緒に行う。
○共通の問題意識。例えば、趣味や出身地、家庭環境、安心・信頼できる友人、役所の必要な情報など。会えない人に会いたいという声も。
○ゆるやかなつながりを続けながら、地域・自治体・NPOとつながる。サロン等の開催時間も土日・夜間などさまざまな人に対応した形で。
○避難者の方の自主性を大切に。避難者の存在を地域に伝える。ネットワークを活用。避難者と支援者が一緒に何かやる。
○支援の中で何をするわけでもなく顔を出す。安心感。6年たって改めて言えないことも。役割ややることを一緒に見つける。支援の全体像がすぐに見えると良い。支援の経験を次につなげる。ただし、それが次の災害で生きないことも。
○生活面トータルで。気にかけて電話する。会いに行く。つながるべき社会資源の情報の整理。
○地域住民と一緒に。混ざる。祭り。
専門家へのつなぎ。
○世代間交流(お相撲さん、おはぎづくり等)。次の災害に向けての提言。人材育成。若い人たちの参加。
○地域で活躍できる場をたくさん(活用して欲しい)。情報発信。意識の変換を働きかける。
○他の人が引越しすると取り残され感。団地の人として暮らすか、地域住民として暮らすか…。市民の理解vs避難の現状。都道府県で住宅支援が異なる。防災講座と出張サロンを避難者と地域住民で作る。市民の理解。
以上